学校給食は、子どもたちの成長を支えるだけでなく、「食育」を通じて命の大切さや食への感謝、社会性を学べる貴重な場です。
栄養バランスの整った食事を安定して食べることができるので、家庭の負担を減らし、子どもたちの集中力や学力向上にもつながるメリットがあります。
一方で、生徒一人一人に対するアレルギー対応の難しさや予算・人手不足といったデメリットは軽視できません。
学校給食が子どもに与える影響や食育の重要性、さらに給食のメリット・デメリットなど、未来を担う子どもたちのために、「学校給食のこれから」を一緒に考えて見ても良いのではないでしょうか?
学校給食の学びと大切さ!
あなたは、小、中学校のころの「学校生活」で楽しみと言えば、なんだったでしょうか。
一人ひとり、楽しみにしていることは違います。
例えば、勉強好きな生徒であれば、算数や社会の授業を楽しみにされている生徒もいたり、男子であれば、体育の授業であったり、給食を楽しみにされている生徒などもおります。
学校で楽しさを見い出す目的は、「人」それぞれ違います。
そして他にも、好きな異性に会いたくて、学校に早く行きたい!会いたい!なんて言う生徒もいるのではないでしょうか。
集団生活で,、何か一つでも楽しみを見つけ、学校へ登校するというのは、適応能力も高く、前向きで、本当に素晴らしいことです。
「給食」が楽しみ?
学校の楽しみと言えば、やはり「学校給食」という方も多いのではないでしょうか。
私の仲間の中には朝、登校してくるなり、「今日の給食、なに?」なんていう生徒は、けっこういました。
なかには、好き嫌いが激しく「給食嫌い」な生徒もいたり、または「給食当番」がイヤという生徒もいたり、子どもの感情もさまざまです。
「家」では、味わえない「クラス全員」で、給食の準備から配膳、片付け、同級生と給食を楽しむ雰囲気は、もう二度と味わうことのできない。よき思い出となり、食への「興味」「関心」を広げてくれる凄くよい経験になりえます。
ある地域には「学校給食」がなかったり、また他の地域では、学校給食が「復活」するという所も出てきたりと、学校給食の素晴らしさを広めている地域もあります。
地域によっては、小学校のときは給食だったけど、中学校では、お母さんの手作り弁当だったという方も。
学校給食賛成派の私としては、日本全国で給食を行なって頂きたい気持ちはあります。
地域によっても、生徒数の問題であったりと、なかなか現実的には難しいのかもしれませんね。
学校給食があることで、子どもの「お昼」の心配もなくなり、さらに献立(キャラ弁など)で頭を悩ますこともなくなり、凄くよいことだらけな感じもします。
ただ生活が少し厳しいご家庭では「給食費」の問題などが、浮上してきてしまうと、苦しいかもしれません。
学校給食への興味・関心など、少しでも感じて頂けると、お子さまへの理解にも繋がるのではないでしょうか。
学校給食のデメリット
あなたは、小、中学生のときの給食を「苦手」に感じたことや「イヤ」な思いをされたことなど、なかったでしょうか。
給食に「デメリット」など、見当たらないという方も、なかにはいることでしょう。
あまりにも「嫌いなもの」が多過ぎて先生に、注意されてイヤな思いをされた「人」。
食べるのが遅すぎて一人、取り残されていた「人」。
いまと昔の給食背景には、デメリットに感じることは、「人」によっても「時代」や「環境」で、もの凄く違ったのかもしれません。
当時、子どもながらに感じていたことは、「人」それぞれで複雑な思いを、心の中に忍ばせていたのかもしれませんね。
1、アレルギー問題
私たちが小学生の頃は、アレルギーに関して、問題になったことなどありませんでした。
アレルギー問題には、ほぼ無関心で、アレルギーに対して、いまほど触れるようなことはなかった感じがします。
なかには、「牛乳嫌いな生徒」や五目ご飯に入っている「シイタケ」を避けている生徒などはいましたが、もしかすると、嫌いなものを避ける行為そのものが、アレルギー体質によるものだった可能性も。
私たちの子どもの頃は、先生から「給食は、残さず食べなさい。」なんて、耳が痛くなるぐらい言われていたので、アレルギー問題には、無関心だった気がします。
いまでは、深刻な問題にもなっているアレルギーですが、子どもによっては、最悪の状態になることもあるとのこと。
給食を残している生徒に、「残さず、食べなさい。」と、簡単に、口に出してはいけない時代になって来ていると、言えるのではないでしょうか。
学校給食の献立を選べない以上、家庭内で「給食」の献立表の確認は必要不可欠です。
2、自分のペースで食べられない
学校給食では時間も限られており、片付けも子どもたちが行ないます。
とてもじゃないですが、自分のペースで、ゆっくり食べている余裕などありません。
「ゆっくり、よく噛んで食べなさい。」と、よく言われましたが、食べるのが遅い生徒には、大変だったようにも感じます。
それに輪をかけて給食の中に嫌いなものが入っていれば、食べるペースは遅くもなります。
いまは分かりませんが当時の食後には、「昼休み」があり、お昼休みの時間になっても、給食を食べている生徒もいました。
ひと昔前の先生の中には、給食を全部食べ終わらないと、「昼休み」がなくなってしまうほどの厳しい先生もいたようにも感じます。
その日の子どもたちの体調にもよるでしょうし、先生によっては、ゆっくり食べなさいという方も。
極端に、食べるのが遅い生徒にとっては、「デメリット」になりえるのかもしれません。
社会人になると、まわりに合わせる「協調性」も必要になって来ることを考えると、何とも言えない所ではあります。
3、食べたいものは、出てこない
給食といえば、たくさんの献立メニューが豊富で、その中でも献立表が、ひと月ごとにでき上がってきます。
食べたいものを食べられないのは、しかたありませんが、給食のなかでも大好きなものを、心待ちにすることはできます。
だいたい好きなモノは、ひと月に一度は、食すことができていたような感じがします。
ひと月に一度、好きなものを食べられる楽しみが給食にあるなんて、学校に行くのが楽しくなります。
私は、焼きそば、五目ごはん、カレーピラフに、デザートの「いちごのババロア」が楽しみで、ほぼ学校に行っていたようなものでした。
義務教育が終了すれば、学校給食を食べる機会などありません。悲しいことに。
またとない学校給食を思う存分に、満喫し仲間と食べる学校給食の思い出をたくさん作って頂きたいものです。
卒業すると、二度と食べれませんからね。
4、嫌いなものがあると、けっこうたいへん
学校給食のメニューは選べません。
嫌いなものが多い生徒には、けっこうたいへんなのかもしれません。
学校給食に嫌いなものが出るから、「学校に、行きたくない」なんて生徒もいるのではないでしょうか。
けっこう多くいるのが、サラダが嫌いな生徒やパンを食べるのに「噛み疲れる」から嫌いという生徒もいました。
給食で嫌いなものが出るのは、本人にとってはデメリットでもありますが、メリットでもあると、言えます。
栄養のことを考えれば、食べられないよりは、食べた方が「健康」「カラダ」には、少なからずプラスに働きます。
嫌いなものが多いそこのあなた?
あなたは、よく風邪を引くのではないでしょうか。
もし、風邪をよく引いていたり、元気がある日より、元気がない日の方が多いというのであれば、嫌いなものが原因の可能性もあります。
子どもたちの成長を見守るとは、このことかもしれませんね。
5、「おかわり」できない
学校給食のすごい所と言えば、「おかわり」ができないぐらい、正確に計算された、ほぼ人数分に等しいほどの「分量」ではないでしょうか。
ほぼ人数分で、出てきていたように感じます。
「おかわり」できる生徒など、クラスで3,4人いるか、いないかで、それも給食の余りは、その日に休みだった生徒のものをジャンケンで争っていたような記憶しかありません。
好きなものをもう少し食べたい。なんて思っても、大半の生徒が食べることなどできないぐらい
正確な分量。
食費や人数などの問題もありますが、給食の短い時間で何度も、何人も、「お代わりするものではない」というのは、だいたい承知の上でしたが?
私たちの頃は、「いちごのババロア」が、とくに人気で、余りが出たときには男女数人でムキになって「ジャンケン」したことを思い出します。
子ども心に男女関係なく、本気のジャンケンをしていました。子どもでしたね。
学校給食のメリット
あなたは学校給食のメリットを聞かれると、次々と口をついて出て来るのではないでしょうか?
・社会人になると学ぶ「食事会」をも感じさせる給食。
・会社間で契約を結ぶときの「接待」にも見える給食。
・新人の「歓迎会」を思わせる給食。
・会社を去るものを送り出す「送別会」をイメージさせる給食。
小、中学生で学ぶことすべてが社会に出たときの学びになっていたという義務教育に感動すら覚えてなりません。
いまこの瞬間にしか味わうことのできない楽しくて、おいしい笑顔あふれる学校給食の素晴らしいさを胸に、青春の1ページにプラスされてもよいのではないでしょうか。
1、「お昼」には、ちょうど良く適量である
私たちの「給食」といえば、お昼休みの前に食べていました。
あの頃の小学生の昼休みといえば、サッカーをしたり、バスケットボールで遊んだりと走り回っている生徒が多く、給食の量は多くもなく少なくもない、とても満足できるものでした。
男子にとっては、もの凄く良いものでしたが、女子にはどうだったのかはわかりません?
好き嫌いもあってか、女子のなかには牛乳が飲めない。
食べきれないパンを持ち帰る生徒もいたので、量的には満足している生徒もいれば、少し量が多いという生徒もいたのかもしれません。
小学校・中学校の給食はともに、分量も栄養のバランスも計算されたものが出されていたのは確かなこと。
ひと月、あの程度の「給食費」で、あの色とりどりな給食を食べられるのですから「オドロキ。」ですね。
2、栄養を補うことができる
なかなか、各家庭で事情はあるにせよ、毎日、バランスよく、栄養を考えて料理するのは難しく、たいへんです。
経済的にも厳しく、両親が共働きで仕事した後に料理を作るとなると、とてもじゃありませんが、
シンドイというのが本音ではないでしょうか。
そんなときのスーパーフードが「給食」です。
栄養士さんによって考えられた栄養満点の料理で子どもたちの栄養補給に、欠かすことのできない一食。
毎日、多彩な献立やたくさんの食材、バランスの取れた料理に、ご両親も、ご満悦。子どもたちも上機嫌、間違いなしです。
そして、塩分や糖分なども計算されているため、生活習慣病のリスクも軽減できることでしょう。
3、食事の楽しさを学べる
クラスのみんなと一緒に同じものを食べ、食事の楽しさを学びます。これこそ「食育」です。
この給食を楽しむことから、食への興味が湧き、食欲を掻き立て、食に関する知識と選択する力を
学び広げてゆきます。
普段では、各家庭で違った料理を食べ、栄養バランスにも違いが生まれるものを食しているわけですが、給食は、そうではありません。
クラス全員が公平に同じものを、同じ量ではないにしても、同じ釜の「飯」を「料理」を食べた仲間です。
一人ずつの分量問題には、不公平なところも残しつつ、食事を多くの人と食べる楽しさや笑顔あふれる豊かな学生時代のよい学び、思い出になったのではないでしょうか。
大勢で始めに学ぶ、はじめての共同作業でもある学校給食。
よい思い出の生徒もいれば、苦い思い出だったという生徒もなかにはいるのかもしれません。
社会に出るまでに必要とされる。食マナーや礼儀、ルールを学べる。とてもよい学び舎になるのではないでしょうか。
4、子どもの「お昼」の心配がなくなる
小、中学生の義務教育の期間が「給食」ではなく、「お弁当」であると、各ご家庭でも「分量」の問題や「彩り」「栄養」などにも違いは生まれます。
例えばたまに、遠足などで「お弁当持参」なんてときには、子どもたちの間でも「お弁当の見せ合い」は行われます。
その時の「子どもたち」の衝撃ときたら、親御さんには計り知れないものになっていることは知る由もないでしょう。
女子の間では、明らかに「彩り」や「キャラ弁」などが、重要視されます。
遠足の唯一の楽しみでもある「お弁当」。
そんなお弁当を開けた瞬間、中身が茶色の彩りだった時の「子ども」の悲しみときたら、それはもう計り知れないほどです。
帰宅時のガックシ肩を落とした姿など見たくありませんよね。
何よりも子どもの喜ぶ顔が見たいというのが正直なところではないでしょうか。
そんな毎日のお弁当の中身を考える、余裕のあるご家庭はよいです。
しかし共働きでお弁当を作る余裕を持てない親御さんもなかにはいるわけです。
私の仲間で遠足のお弁当が「ご飯」の真ん中に梅干し一粒だけの生徒がいました。
まさに「日の丸弁当」のみです。
さすがに、みんなかおかずを分けてもらっていた記憶があります。
後日、話しを聞くと「生活」が苦しく、あれが精一杯の「お弁当」だったとのこと。
やはり、なかには給食費を払うだけで精一杯という、ご家庭もあります。
学校給食は安くておいしい、そして全員が同じものを公平に食べられます。
格差的な「お弁当」なんて、あまり見たくないですね。
5、親御さんの、救世主
忙しい親御さんにとって、学校給食は救世主的な存在であったのではないでしょうか。
そんな親御さんたちの救世主的な存在でもある学校給食。
週5日でも給食があると精神的にも、神経的にも忙しい親御さんたちにとっては、よい助け船になるのではないでしょうか。
子どもの学校が休みの日なんか、最悪!なんて感じる親御さんもいることでしょう。
料理を作る手間やメニュー選びを「朝・昼・晩」と考えるだけでも本当に大変で、考えただけでも、ゾッとします。
共働きが増えている昨今、ありがたいことに給食を始める学校も増えてきているとのこと。
社会人になって周りに、小学校の時は「給食」だったけど、中学校では「お弁当」だったという方が、けっこう多いことに、ビックリさせられます。
私は小、中学校のときは給食で、高校生になってからお弁当になりました。
せっかく、母が作ってくれた愛情たっぷり弁当ですが、本音を言わせて頂くと、毎日のお弁当は飽きるという現象も生まれてきます。
そんなときは、学校で販売される「パン」を食べたりすることもありました。
そんなことを考えると、最低でも小・中学校で毎日、違った献立に、栄養も考えられた給食を
食べられるありがたみを、いまでは「しみじみ」と、感じてなりません。
6、お弁当を持って行かなくてよい
なかなか珍しいのですが、小学生の時から「お弁当」という学校も存在します。
小学生の時から「お弁当」というのは、あまり聞きませんが、生徒さんの少ない学校ではありえるのかもしません。
小学一年生にとって、ランドセルの中に教科書やノート、さらにお弁当ともなるとけっこう大変です。
もの凄い荷物になるのではないでしょうか。
それに「水筒」やら「体操着」「上履き」に「習字道具」なども重なった日には、もう学校に行く気も起きませんよね?
学校給食のありがたみを感じているのは、私だけでしょうか。
いがいにかさばる「お弁当」、小学生の間ぐらい「給食」をご検討されてもよいのではないでしょうか。
7、嫌いなものを克服できる
クラス全員で「給食」を食べるので、嫌いなものを言い難いという生徒もおります。
ただ、小、中学校には、たくさんの生徒がいるので、嫌いなものを克服できる環境では、あります。
その生徒やその生徒のご両親からすると、嫌いなものを克服できるチャンスでもありますし、もの凄くプラスにもなりえます。
クラスの中には、嫌いなものがあると恥ずかしい。
馬鹿にされるのではないかという思いが働き、頑張って食べている生徒も。
そんなプライドの高い、負けず嫌いな生徒は、食わず嫌いも克服してしまうのではないでしょうか。
家では食べないけど、仲間や友達・同級生がいると食べてしまい、嫌いなものの克服にも繋がる。
学校教育、義務教育のたまものですね。
私が「ニンジン」を克服できたのは「学校給食」のおかげであるということは秘密です?
8、そのままの状態のものが食べられる
お弁当では、難しい。学校給食の「メリット」といえば、これです。
温かいものは、温かいうちに。冷たいものは、冷たいままで準備され、食べることができます。
このようなことは、お弁当では特殊機能でもない限り難しいでしょう。
朝から弁当持参で、出かけていれば温かい弁当はお昼には、ほぼ冷めています。
「冷や飯を食う」とは、まさにこのこと。
夏場であればまだしも、冬場などは耐えられません。
寒いときに、冷たいものを食べる。
辺りは冷え冷え、カラダも冷え冷え。
なんてことには耐えられませんね。
冷や飯を食う(ひやめしをくう)=冷たい扱いをされることのたとえ。
冷や飯は、腸内環境の改善に、良いとか、悪いとか。
食も「学び」である。とは、
学校給食は、たくさんの人が関わることによって、安心して、楽しく食事することを学びます。
まず、食材を作っている農家の人から食材を運ぶ人、給食を調理する人から学校栄養職員など多くの人の手によって、学校給食は作られております。
そうしたことを考えるだけでも食への興味は膨らんで行きます。
学校給食には、各ご家庭で崩れた栄養バランスや食事バランスを限られた予算内で栄養士さんによって、練りに練られた献立で「栄養」を補う役目もあります。
学校給食のひと月の予算とは、各学校でも違いますが、だいたい3,500円~4,000円前後ぐらいでしょうか。
私の頃は、3,500円前後だった気がします。
週5の学校給食を考えると、一食,200~250円ほどです。
それでも一食、200円前後ですよ。安い!です。
それでいて各家庭では味わえない味付けと栄養豊富な献立表には、オドロキですね。
そしてまた、学校給食は家庭とは違う食体験や雰囲気を給食で感じることができる外食のような感覚。
ご家庭で外食に出かけ、子どもたちが、メニュー選びにワクワクする感覚やメニューの説明を「親」に訪ねたりと、普段の家庭内では味わえないコミュニケーションや料理に、「にんまり顔」も止まらないことでしょう。
そして、「食材」のことや「食マナー」「食べることへの大切さ」「ありがたみ」なども両親から学ぶことで、子どもたちの「食」への興味は広がり、楽しく学ぶキッカケを与えることにもなりえます。
食べることを学べる環境というのは、もの凄く大切です。